言葉と鉛筆で描く日常風景 東南アジア素描~タイ・マッサージ

東南アジア素描~タイ・マッサージ


タイ・マッサージは今日、世界にその名を馳せているらしいが、ここ本場ではお店によってそのスタイルはまちまちだ。
たとえば、胸元が幾分大きく開いたTシャツを着た女性がいる眺望重視型、どうも施術が素人っぽいが笑顔と指先の温もりがいい下町ふれあい型、そして病院のリハビリよりはるかに効果のある腕をもつ孤高の職人型まで様々だ。

マッサージの施術は、大きく分けると圧迫法・把握柔捏法・軽(強)擦法などがある。
圧迫法は、文字通り筋肉を骨床に押し付けてほぐす方法である。次に、 把握柔捏法は筋肉を指全体(指先ではない)で骨床から持ち上げて揉みほぐす方法だ。最後に軽擦法は掌全体で軽く擦るようにして血行を良くする方法だ。

タイマッサージを観察していると、自身の骨や関節の骨端を利用した圧迫法が多いように思うが、これは当たり前だろう。1人あたり1~2時間の施術だ。 把握柔捏法などを多用していたら身が保たない。

マッサージには、上記と別に基本理念に基づく大きな分類方法がある。いわゆるツボの概念を採用する東洋医学に基づくものと、血行循環を目的とする西洋医学に基づくものだ。
僕は東洋医学を学んだことがないのでよく判らないが、西洋医学に基づくマッサージは,基本的に筋肉に溜まった老廃物を排出し、新鮮な血液(酸素と栄養)を招き入れることで硬直化した筋肉を活性化させるというものだ。
タイは中国系の文化を多く採り入れているが、マッサージに関する限り、西洋医学の理論に基づいているように思う。

さて、僕がこの国に来て間もない頃、20代後半くらいの台湾人の若者に出会った。
彼は、「タイマッサージなら、若い娘にしてもらわないと意味がない」としきりに言った。
当時の僕は、行く場所と目的を間違えているのではないかと単純に思ったものだが、実際に体験してみると、なるほど、30歳前後の女性の指と声のトーンには独特の癒しがあることに気づいた。おそらく、家庭をつくり子を育むという年代だからなのだろう。

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